【ゲーム世界遺産】「ドラゴンクエストV」、いつプレーしても色あせることなく、感動を与えてくれる
ファミコン全盛期のゲーム黎明期から現在に至るまで、『ドラゴンクエスト』の名前を聞い
たことのないユーザーはいないだろう。その中でも、現在も人気の高いタイトルが、『III』と
『V』の2タイトルである。『III』は転職システムやロト3部作の集大成として、オールドファン
の人気を得た。シリーズ上、もっともバランスの取れたタイトルだろう。それに対して『V』の
魅力は、なんといってもストーリーだ。
これまでの『ドラクエ』作品とは違い、親子3代(主人公は2代目)に渡り、長い年月をか
けて物語が展開される。主人公の幼年時代には、父とともに冒険をし、青年時代は父の
意思を継いで自ら行動し、大人になってからは、勇者である子どもとともに戦っていく。
壮大な大河ドラマと一言でいってしまうとそれまでだが、それだけに留まらないのが、
『V』の奥深さである。
その奥深さを支えるのは、演出の妙と物語の展開の良さだ。1992年当時の自分と現在の
自分とでは、主人公の心情の伝わり方が違うのである。今では大人になった主人公の気持
ちはおろか、主人公の父であるパパスの、妻や子への想いも良く分かる。二十歳そこそこの
ころには分からなかった気持ちも、ようやく15年経った今になって見えてくるのだ。立場や環
境が変わることで、感じ方が変わってくる。もしかしたら、父親か母親を亡くしたあとに、
プレーしてみるとさらに違った感情がわいてくるかも知れない。何年後、何十年後かわから
ないが、その時にはもう一度プレーしたいと思う。
演出の妙と言えば、言わずと知れた結婚イベントもそうだろう。主人公の幼なじみであるビ
アンカと天空の盾を所持する大金持ちの娘、フローラのどちらと結婚するか迫られる場面
である。物語の展開上、ビアンカとの結婚を選ぶ人が圧倒的に多いのだが、それでも真剣
に考えてしまうのは見せ方、セリフの両方が引き込ませてくれるからなのだろう。そして、
小説や映画と違い、自分で選択ができるゲームだからこその想い入れの強さが表れている。
ソース
ttp://arena.nikkeibp.co.jp/article/column/20070702/1001354/